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ホタルの詩
(ほたるのし・うた)
ホタルの詩(ほたるのし・ほたるのうた)
かな もどる つぎへ

ほたる
くらやみの
ぼくを
くらやみでまよっていたら
こっちへ
ぼくを

ほたる
木村達也
くらやみの中で
小さく光っているから
ぼくを見つけてね
くらやみでまよっていたら
こっちへ来てって
ぼくを呼んでね
もどる つぎへ

ほたる
きむらたつや
くらやみのなかで
ちいさくひかっているから
ぼくをみつけてね
くらやみでまよっていたら
こっちへきてって
ぼくをよんでね

Hotaru
Kimura Tatuya
Kurayami no naka de
ti'isaku hikatte iru kara
boku o mitukete ne
Kurayami de mayotte itara
kotti e kitette
boku o yonde ne
かな もどる つぎへ

ふうわりと
ふうわりと

一匹の蛍
木村達也
ふうわりと舞う
一匹の蛍
微風の中で
飛んでいる
頼りない飛び方だけれど
確かに宙を飛んでいる
ふうわりと舞う
一匹の蛍
林の中で
青い光を放つ
儚く仄かな光だけれど
確かに光り輝いている
もどる つぎへ

いっぴきのほたる
きむらたつや
ふうわりとまう
いっぴきのほたる
そよかぜのなかで
とんでいる
たよりないとびかただけれど
たしかにちゅうをとんでいる
ふうわりとまう
いっぴきのほたる
はやしのなかで
あおいひかりをはなつ
はかなくほのかなひかりだけれど
たしかにひかりかがやいている

Ippiki no hotaru
Kimura Tatuya
Hu'uwari to mau
ippiki no hotaru
Soyokaze no naka de
tonde iru
Tayorinai tobikata dakeredo
tasika ni tyû o tonde iru
Hu'uwari to mau
ippiki no hotaru
Hayasi no naka de
aoi hikari o hanatu
Hakanaku honokana hikari dakeredo
tasikani hikari kagayaite iru
かな もどる つぎへ

だれかをさがして
さまよっている
なにかをさがして
さまよっている
だれかをさがして

だれかをさがして
木村達也
夜の小川の近くを
さまよっている蛍
右に行ったり
左に行ったり
なにかをさがして
青く光っている
暗い林の中を
さまよっている蛍
奥に行ったり
手前にもどったり
だれかをさがして
青く光っている
もどる つぎへ

だれかをさがして
きむらたつや
よるのおがわのちかくを
さまよっているホタル
みぎにいったり
ひだりにいったり
なにかをさがして
あおくひかっている
くらいはやしのなかを
さまよっているホタル
おくにいったり
てまえにもどったり
だれかをさがして
あおくひかっている

Dareka o sagasite
Kimura Tatuya
Yoru no ogawa no tikaku o
samayotte iru hotaru
Migi ni ittari
Hidari ni ittari
Nanika o sagasite
aoku hikatte iru
Kurai hayasi no naka o
samayotte iru hotaru
Oku ni ittari
temae ni modottari
Dareka o sagasite
aoku hikatte iru
かな もどる つぎへ

この
わたしより
まんまるの
いっそう
この
ぼくだって

月と蛍
木村達也
この青い天空で
わたしより大きく
輝いているものはいない
まんまるの月は
多くの星をしたがえて
いっそう光り輝く
この暗い森の中で
ぼくだって光り輝いている
仄かな光だけれど
小さな蛍は
草の葉にとまって
地球の一部を照らしている
もどる つぎへ

つきとホタル
きむらたつや
このあおいてんじょうで
わたしよりおおきく
かがいているものはいない
まんまるのつきは
おおくのほしをしたがえて
いっそうひかりかがやく
このくらいもりのなかで
ぼくだってひかりかがやいている
ほのかなひかりだけれど
ちいさなホタルは
くさのはにとまって
ちきゅうのいちぶをてらしている

Tuki to hotaru
Kimura Tatuya
Kono aoi tenzyô de
watasi yori ôkiku
kagaite iru mono wa inai
Manmaru no tuki wa
ôku no hosi o sitagaete
issô hikari kagayaku
Kono kurai mori no naka de
boku datte hikari kagayaite iru
Honokana hikari dakeredo
Ti'isana hotaru wa
kusa no ha ni tomatte
tikyû no itibu o terasite iru
かな もどる つぎへ

きらめく
イルミネーションのように
きらめく

星と蛍
木村達也
星は青い天空に
宝石のように散らばり
美しく光り輝いている
きらめく天の川は
星雲と光を集めて
宇宙に横たわっている
蛍は暗い森に
イルミネーションのように
点滅しながら輝いている
きらめく蛍の群舞は
仄かな光を集めて
地上の天の川になっている
もどる つぎへ

ほしとホタル
きむらたつや
ほしはあおいてんくうに
ほうせきのようにちらばり
うつくしくひかりかがやいている
きらめくあまのがわは
せいうんとひかりをあつめて
うちゅうによこたわっている
ホタルはくらいもりに
イルミネーションのように
てんめつしながらかがやいている
きらめくホタルのぐんぶは
ほのかなひかりをあつめて
ちじょうのあまのがわになっている

Hosi to hotaru
Kimura Tatuya
Hosi wa aoi tenkû ni
hôseki no yôni tirabari
utukusiku hikari kagayaite iru
Kirameku amanogawa wa
seiun to hikari o atumete
utyû ni yokotawatte iru
Hotaru wa kurai mori ni
iruminêsyon no yôni
tenmetu sinagara kagayaite iru
Kirameku hotaru no gunbu wa
honokana hikari o atumete
tizyô no amanogawa ni natte iru
かな もどる つぎへ

きっと
きっと

野原の蛍
木村達也
蛍が舞っている
夜の野原から
近くの家の窓が見える
端の窓が明るいので
家は夜の野原にいる
大きな蛍みたいだ
家にいる人は
近くの野原に
蛍が舞っていることは
きっと知らないだろう
家にいる人は
家の窓が明るく光り
蛍みたいになっていることは
きっと知らないだろう
もどる つぎへ

のはらのホタル
きむらたつや
ホタルがまっている
よるののはらから
ちかくのいえのまどがみえる
はしのまどがあかるいので
いえはよるののはらにいる
おおきなほたるみたいだ
いえにいるひとは
ちかくののはらに
ほたるがまっていることは
きっとしらないだろう
いえにいるひとは
いえのまどがあかるくひかり
ほたるみたいになっていることは
きっとしらないだろう

Nohara no hotaru
Kimura Tatuya
Hotaru ga matte iru
yoru no nohara kara
tikaku no ie no mado ga mieru
Hasi no mado ga akarui node
ie wa yoru no nohara ni iru
ôkina hotaru mitaida
Ie ni iru hito wa
tikaku no nohara ni
hotaru ga matte iru koto wa
kitto siranai darô
Ie ni iru hito wa
ie no mado ga akaruku hikari
hotaru mitai ni natte iru koto wa
kitto siranai darô
もどる つぎへ

優しい君はどこへ消えてしまったの?
闇の中でさまよう一匹の蛍
やさしい きみは どこへ きえて しまったの?
やみの なかで さまよう いっぴきの ほたる
Yasasi'i kimi wa doko e kiete simattano?
Yami no naka de samayô ippiki no hotaru
かな もどる つぎへ

ほのかで
ぼくはまた
ながい
あの
どこに
あの
ぼくを
ここにいるよ

消えた蛍
木村達也
君が小さくさけんだとき
光がひとつまいあがった
ほのかで神秘的なその輝きは
空をまって消えていった
ぼくはまた暗闇につつまれ
ながい沈黙がおとずれた
あの日、飛びたった蛍は
どこに消えたのだろうか?
恋と同じように形もなく
儚く消えたのだろうか?
あの日、君が蛍と呼ぶ声は
ぼくを呼ぶ声だったのだろうか?
消えた君を今ごろさがして
涙の光っている蛍が
ここにいるよ
もどる つぎへ
きえたほたる
きむらたつや
きみが ちいさく さけんだとき
ひかりが ひとつ まいあがった
ほのかで しんぴてきな その かがやきは
そらを まって きえて いった
ぼくは また くらやみに つつまれ
ながい ちんもくが おとずれた
あのひ とびたった ほたるは
どこに きえたのだろうか?
こいと おなじように かたちも なく
はかなく きえたのだろうか?
あのひ きみが ほたるを よぶ こえは
ぼくを よぶ こえ だったのだろうか?
きえた きみを いまごろ さがして
なみだの ひかって いる ほたるが ここに いるよ

Kieta hotaru
Kimura Tatuya
Kimi ga ti'isaku sakenda toki
hikari ga hitotu maiagatta
Honoka de sinpitekina sono kagayaki wa
sora o matte kiete itta
Boku wa mata kurayami ni tutumare
nagai tinmoku ga otozureta
Ano hi tobitatta hotaru wa
doko ni kieta no darô ka?
Koi to onazi yô ni katati mo naku
hakanaku kieta no darô ka?
Ano hi kimi ga hotaru o yobu koe wa
boku o yobu koe datta no darô ka?
kieta kimi o imagoro sagasite
namida no hikatte iru hotaru ga koko ni iru yo
かな もどる つぎへ

でも
だから
でも
だからみんなで

進め蛍
木村達也
仄かに光るから
寂しいやつだと思われているかも
でも僕には仲間がいっぱいいる
だから大勢で進むんだ
進め蛍 オー
僕らの進む道は明るい
儚く消えそうだから
控えめなやつだと思われているかも
でも派手なことも大好きさ
だからみんなで光るんだ
光れ蛍 オー
僕らの進む道は輝く
もどる つぎへ

すすめほたる
きむらたつや
ほのかにひかるから
さびしいやつだとおもわれているかも
でもぼくにはなかまがいっぱいいる
だからおおぜいですすむんだ
すすめほたる オー
ぼくらのすすむみちはあかるい
はかなくきえそうだから
ひかえめなやつだとおもわれているかも
でもはでなこともだいすきさ
だからみんなでひかるんだ
ひかれほたる オー
ぼくらのすすむみちはかがやく

Susume hotaru
Kimura Tatuya
Honoka ni hikaru kara
sabisi'i yatudato omowarete iru kamo
Demo boku ni wa nakama ga ippai iru
Dakara ôzei de susumunda
Susume hotaru ô
Bokura no susumu miti wa akarui
Hakanaku kiesô dakara
hikaemena yatuda to omowarete iru kamo
Demo hadena koto mo daisuki sa
Dakara minna de hikarunda
Hikare hotaru ô
Bokura no susumu miti wa kagayaku
かな もどる つぎへ

だれもいなかった
あらわれなかった
くらやみに
いつかまたこの
この

蛍の川
木村達也
蛍の川に来たけど
だれもいなかった
蛍を待っていたけど
あらわれなかった
くらやみに時が流れた
蛍の川は静かで
冷たい水が流れている
いつかまたこの川に
蛍がくるといいな
美しく光る蛍が
この川を舞うといいな
もどる つぎへ

ほたるのかわ
きむらたつや
ほたるのかわにきたけど
だれもいなかった
ほたるをまっていたけど
あらわれなかった
くらやみにときがながれた
ほたるのかわはしずかで
つめたいみずがながれている
いつかまたこのかわに
ほたるがくるといいな
うつくしくひかるほたるが
このかわをまうといいな

Hotaru no kawa
Kimura Tatuya
Hotaru no kawa ni kitakedo
Dare mo inakatta
Hotaru o matte itakedo
Arawarenakatta
Kurayami ni toki ga nagareta
Hotaru no kawa wa sizukade
Tumetai mizu ga nagarete iru
Ituka mata kono kawa ni
hotaru ga kuruto i'ina
Utukusiku hikaru hotaru ga
kono kawa o mauto i'ina
かな もどる つぎへ

あっ!
また

蛍に驚く
木村達也
あっ!
君が声をあげると
長い髪の毛に
光る蛍がとまった
田舎の夕暮れ
君と歩いた道
君は驚いて
髪の毛に手をやったが
蛍はふうわりと舞って
また飛び立った
淡く光りながら
夢のように消えていった
もどる つぎへ

ほたるにおどろく
きむらたつや
あっ!
きみがこえをあげると
ながいかみのけに
ひかるほたるがとまった
いなかのゆうぐれ
きみとあるいたみち
きみはおどろいて
かみのけにてをやったが
ほたるはふうわりとまって
またとびたった
あわくひかりながら
ゆめのようにきえていった

Hotaru ni odoroku
Kimura Tatuya
A'!
Kimi ga koe o ageru to
nagai kami no ke ni
hikaru hotaru ga tomatta
Inaka no yûgure
Kimi to aruita miti
Kimi wa odoroite
kami no ke ni te o yatta ga
hotaru wa hu'uwari to matte
mata tobitatta
Awaku hikari nagara
yume no yôni kiete itta
かな もどる

くらやみの
ぼくに
いつでも

小さな光
木村達也
くらやみの中で
迷ってしまったら
ぼくに教えてね
小さな光でよければ
いつでも道を
照らすよ
もどる
ちいさなひかり
きむらたつや
くらやみのなかで
まよってしまったら
ぼくにおしえてね
ちいさなひかりでよければ
いつでもみちを
てらすよ

Ti'isana hikari
kimuratatuya
Kurayami no naka de
mayotte simattara
boku ni osiete ne
ti'isana hikari de yokereba
itudemo miti o
terasu yo
â î û ê ô