ホーム もくじ 1 2 3 4 5 6 7 8 9 小説 童詩 詩 他 紹介 読み上げ用 ホタルの詩 ![]() ![]() ほたる 木村達也 くらやみの中で 小さく光っているから ぼくを見つけてね くらやみでまよっていたら こっちへ来てって ぼくを呼んでね ![]() ![]() 一匹の蛍 木村達也 ふうわりと舞う 一匹の蛍 微風の中で 飛んでいる 頼りない飛び方だけれど 確かに宙を飛んでいる ふうわりと舞う 一匹の蛍 林の中で 青い光を放つ 儚く仄かな光だけれど 確かに光り輝いている ![]() ![]() だれかをさがして 木村達也 夜の小川の近くを さまよっている蛍 右に行ったり 左に行ったり なにかをさがして 青く光っている 暗い林の中を さまよっている蛍 奥に行ったり 手前にもどったり だれかをさがして 青く光っている ![]() ![]() 月と蛍 木村達也 この青い天空で わたしより大きく 輝いているものはいない まんまるの月は 多くの星をしたがえて いっそう光り輝く この暗い森の中で ぼくだって光り輝いている 仄かな光だけれど 小さな蛍は 草の葉にとまって 地球の一部を照らしている ![]() ![]() 星と蛍 木村達也 星は青い天空に 宝石のように散らばり 美しく光り輝いている きらめく天の川は 星雲と光を集めて 宇宙に横たわっている 蛍は暗い森に イルミネーションのように 点滅しながら輝いている きらめく蛍の群舞は 仄かな光を集めて 地上の天の川になっている ![]() ![]() 野原の蛍 木村達也 蛍が舞っている 夜の野原から 近くの家の窓が見える 端の窓が明るいので 家は夜の野原にいる 大きな蛍みたいだ 家にいる人は 近くの野原に 蛍が舞っていることは きっと知らないだろう 家にいる人は 家の窓が明るく光り 蛍みたいになっていることは きっと知らないだろう ![]() ![]() 消えた蛍 木村達也 君が小さくさけんだとき 光がひとつまいあがった ほのかで神秘的なその輝きは 空をまって消えていった ぼくはまた暗闇につつまれ ながい沈黙がおとずれた あの日、飛びたった蛍は どこに消えたのだろうか? 恋と同じように形もなく 儚く消えたのだろうか? あの日、君が蛍と呼ぶ声は ぼくを呼ぶ声だったのだろうか? 消えた君を今ごろさがして 涙の光っている蛍が ここにいるよ ![]() ![]() 進め蛍 木村達也 仄かに光るから 寂しいやつだと思われているかも でも僕には仲間がいっぱいいる だから大勢で進むんだ 進め蛍 オー 僕らの進む道は明るい 儚く消えそうだから 控えめなやつだと思われているかも でも派手なことも大好きさ だからみんなで光るんだ 光れ蛍 オー 僕らの進む道は輝く ![]() ![]() 蛍の川 木村達也 蛍の川に来たけど だれもいなかった 蛍を待っていたけど あらわれなかった くらやみに時が流れた 蛍の川は静かで 冷たい水が流れている いつかまたこの川に 蛍がくるといいな 美しく光る蛍が この川を舞うといいな ![]() ![]() 蛍に驚く 木村達也 あっ! 君が声をあげると 長い髪の毛に 光る蛍がとまった 田舎の夕暮れ 君と歩いた道 君は驚いて 髪の毛に手をやったが 蛍はふうわりと舞って また飛び立った 淡く光りながら 夢のように消えていった ![]() ![]() 小さな光 木村達也 くらやみの中で 迷ってしまったら ぼくに教えてね 小さな光でよければ いつでも道を 照らすよ |