もどる 恋忘れ貝の詩(こいわすれがいのし・うた)
かな もどる 恋忘れ貝 木村達也 よせてはかえす 波音のする海岸で 桜色に輝く 美しい貝殻をひろう 夕暮れの太陽が 大きく輝いて 水平線のかなたに ゆっくりと沈んでいく 恋忘れ貝…… どうか忘れられない人を 忘れさせてください… 潮風に吹かれて 夕日にひざまずき 貝を両手に静かに祈る もどる
こいわすれがい きむらたつや
かな もどる
さかなになったぼく きむらたつや
いばしょをさがして きむらたつや
みずのそこで きむらたつや
もどる 虹色のフェアリーの詩(にじいろのフェアリーのし・うた)
もどる
もどる 沈没船に眠る貝 木村達也 海中を泳いでいると 古い沈没船があった その帆船は朽ち果てて 海の底に横たわっていた 船のなかに 小さく輝く光があった 手にとっみると 虹色に輝く貝だった 貝は妖しく 不思議な雰囲気に 包まれていた 沈没船のなかで だれかを待って 眠っていたのだろうか もどる ちんぼつせんにねむるかい きむらたつや かいちゅうをおよいでいると ふるいちんぼつせんがあった そのはんせんはくちはてて うみのそこによこたわっていた ふねのなかに ちいさくかがやくひかりがあった てにとってみると にじいろにかがやくかいだった かいはあやしく ふしぎなふんいきに つつまれていた ちんぼつせんのなかで だれかをまって ねむっていたのだろうか かな もどる 夢を見る 木村達也 少年のころ 夢を見ていた 宝探し船の船長になって 七つの海を駆け回る夢を 少年のころ 夢を見ていた 海岸の城の王様になって 七つの国を治める夢を 少年のころ 人はだれでも 夢を見る 広がる青い海に 忘れかけていた夢が よみがえってくる もどる ゆめをみる きむらたつや しょうねんのころ ゆめをみていた たからさがしぶねのせんちょうになって ななつのうみをかけまわるゆめを しょうねんのころ ゆめをみていた かいがんのしろのおうさまになって ななつのくにをおさめるゆめを しょうねんのころ ひとはだれでも ゆめをみる ひろがるあおいうみに わすれかけていたゆめが よみがえってくる かな もどる 海に沈んだ船 木村達也 海中を泳いでいて 沈没船を見つけた 朽ちかけた帆船は 海の底に沈んでいた 帆船のなかは 魚のすみかになっていた 壊れたつぼや金貨が あちこちに散らばっていた この大きな帆船は 七つの海で海賊船と戦い 交易をしていたにちがいない この大きな帆船は 七つの海で航路を切り開き 冒険を続けていたにちがいない もどる うみにしずんだふね きむらたつや かいちゅうをおよいでいて ちんぼつせんをみつけた くちかけたはんせんは うみのそこにしずんでいた はんせんのなかは さかなのすみかになっていた こわれたつぼやきんかが あちこちにちらばっていた このおおきなはんせんは ななつのうみでかいぞくせんとたたかい こうえきをしていたにちがいない このおおきなはんせんは ななつのうみでこうろをきりひらき ぼうけんをつづけていたにちがいない かな もどる 夜の船出 木村達也 静かな波音がする 暗い夜に 船は月が出るのを 待っている 潮の流れは 押し寄せて 船が通る道に 充分満ちている 月が出た 海に一筋 光の道ができる さあ、漕ぎだそう 月の光の道を通って 夜の海に出帆しよう もどる よるのふなで きむらたつや しずかななみおとがする くらいよるに ふねはつきがでるのを まっている しおのながれは おしよせて ふねがとおるみちに じゅうぶんみちている つきがでた うみにひとすじ ひかりのみちができる さあ、こぎだそう つきのひかりのみちをとおって よるのうみにしゅっぱんしよう
もどる 花の涙